太宰治の「人間失格」を読んで

太宰治の「人間失格」

太宰治の遺書「人間失格」

文学少女のガールフレンドが「読んだら」、と貸してくれたのが「人間失格」でした。太宰治の暗い小説のどこが文学なのかなと思いながら、なんとか文字だけを追って、読み終えました。高校生でした。「蹴りたい背中」の最年少芥川賞を受賞した綿矢りさは、中学生の時に太宰治を読んで小説を書こうと思ったらしい。作家になれる人は恐ろしく早熟なようです。
遅れること何十年、太宰治の心境も、文章のすばらしさも分かるようになりました。読む本がないときは、iPadの青空文庫で太宰治を読んでます。

「人間失格」は情死する一ヶ月前に発表されました。 道化で人を笑わせる術で、周囲を欺き、そして怯えていた少年時代、酒、くすり、女との関わり、それでも尽くした女性達、自殺未遂、すべてをさらけ出した自伝であり、遺書でもあったと言われています。
楽しい小説ではありません。でも、暗い小説でも、退廃的でも、破滅的でもないと思ってます。自らを「人間失格」と呼び、そこから抜けたくても、抜け出ることができなかった太宰治が、自らを清算した小説だったとしても、優しさと、太宰流のユーモアがある文章です。

心中自殺後に家族宛の遺書があったそうです。「書けなくなったーーー」、残された家族を思う優しい遺書だと思います。
読んだ後、しばらく考え込んでしまいます。私は平凡な一般人です。叩いても読ませるようなホコリは出て来ません。それでも少年期からの心の奥を誰にもさらけ出すことはできません。

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