俵万智の「サラダ記念日」を読んで

俵万智の「サラダ記念日」

「サラダ記念日」は1987年に出版された。この年は私にとって転職という人生の大きな節目の年で、「サラダ記念日」と、同じくこの年出版された村上春樹の「ノルウェイの森」は忘れられない。

本屋で手に取り、いくつか短歌を読んだとき、短歌には無縁の私でも、女性のセンスを口語調で詠んだ短歌に、驚きと、いままでにない新鮮さを覚えました。ハードカバーの本の裏表紙には「高橋源一郎コピーが詩人たちを青ざめさせたーー今度は短歌がコピーライターにショックを与える番」と書かれています。それに表紙の俵万智の写真が素朴で可愛くファンになってしまいました。

落ちてきた雨を見上げてそのままの形でふいに、唇が欲し

潮風に君のにおいがふいに舞う抱き寄せられて貝殻になる

君をまつことなくなりて快晴の土曜も雨の火曜も同じ

それならば五年持とうと君でない男に言わせている喫茶店

ため息をどうするわけでもないけれど少し厚めにハム切ってみる

Tシャツをつるりと脱げば丁寧に母の視線にたどられている

文庫本読んで私をまっている背中見つけて少しくやしい

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

今でも、持って出る本に迷った時は文庫本の「サラダ記念日」をカバンに入れて、開いた頁の短歌を読んでいます。

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