猪瀬直樹の『三島由紀夫伝 ペルソナ』

『三島由紀夫伝 ペルソナ』: 猪瀬直樹著

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夢を見た。奇妙な夢だった。

”夜のようだ。目の前に腰の高さほどの鳥居がある。僕は這うようにして鳥居を通り抜けた。レンガ造の赤茶げた建物が見える。暗い建物の中で、ぼんやり白い物が動いている。白い馬、白馬である。僕は近づき馬の鬣に触ろうと手を伸ばした。その瞬間、闇の中からキラッと光る物が腕に向かって振り下ろされた、日本刀である。”

びっくりして、目が覚めた。悪い夢には慣れている。怖いもの見たさで夢の続きを見たくなった。胸に手を当て、頭から布団をかけた。
「いつまで寝てるの、もう10時だよ!」、妻の声に起こされた。枕元には読みかけの、猪木直樹著の「三島由紀夫伝 ペルソナ」が伏せられている。

2週間ほど前である、あてもなく地下鉄を乗り継ぎ、「乃木坂」で降りた。地下から昇り出た所が旧乃木邸だった。乃木希典と婦人が、明治天皇の大喪の夜に、ここで自刃、殉死した。隣が乃木神社で、社宝室があり、遺品が陳列されている。私は、殉死の時に使用した日本刀と懐刀の前でしばらく立ち止まった。

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切腹のことが頭に残っていたからであろう。帰りの電車で、学生時代、K君が言ったことを思い出した。彼は、一年留年して私と同学年になった。人付き合いを嫌い、いつも本を読んでいた。だが彼は理数、語学と万能の秀才だった。ある日彼が僕に「三島由紀夫は自殺するよ」と言ったことは覚えている。その頃、僕が読んだ三島由紀夫の小説といえば『潮騒』くらいで、何のことか気にも留めなかった。その数年後に三島由紀夫は切腹自殺した。

買って読んでなかった、猪瀬直樹の「三島由紀夫伝 ペルソナ」読み始めた綿密な取材で三島由紀夫の素顔に迫る、この本を読んでから、三島由紀夫の小説を読みかえせば、何かを知ることができる。近代史の勉強にもなる。

乃木希典と三島由起夫は何等関連はない。乃木邸、日本刀、切腹、『殉死』が私の夢の中で一緒になったようだ。夢の続きを見ることはできなかった。

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