アンアン連載の村上春樹のエッセイ『村上ラヂオ3』

『村上ラヂオ3』:村上春樹 大橋歩(画)

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『村上ラヂオ3』を読んでいる。『アンアン』連載エッセイのシリーズ3冊目です。『アンアン』の女性読者は少しは旬な村上春樹のエッセイを読むことができたでしょう。この連載エッセイは漫画のように読めて、教育的な落ちもある。

一番最初のエッセイ「忘れられない、覚えられない」

こういう連載をしていると、「毎週毎週、書くことがよくありますね。話題がなくて困ることはありません?」としばしば訊かれる。
僕の場合、話の材料に不自由することはまずない。というのは連載を始める前に、だいたい五十個くらいトピックを用意しておくから。そこから「今回はこれでいこう」と適当に選んで文章を書く。もちろん日々の生活の中から、新しい話題は自然に生まれて出てくるわけで、それをリストに加えていく。だから「はて、今週は何を書けばいいのか」と頭を悩ませた記憶はない。—

村上春樹は何故書けるのか不思議です。どこが凡人と違うのでしょうか。ディテールを語彙力に頼って書いているわけではない。

最近読んだ物理学者の三石巌流に言えば、村上春樹の脳の情報単位のニューロンは多く、かつ桜の蕾が膨らんだように出力を待っている。情報のメッセージを受け取ると、関連する記憶のニューロンがいくつもパッと花開く。だから周辺視野に入ったモノも見逃さない。情報単位で次から次と伝搬されるので、いくつもあの手この手のストーリーが書けるのでは、などと思っている。

一言で言えば知力が高いと言うことですね。

高所恐怖症?

—といっても、スカイツリーにとくに興味があるわけもなく、出来上がってもたぶん行かないと思う。早い話が、高所恐怖症です。洞窟とか、井戸とか、そういうところには興味があるけど、高いところに上りたいという気持ちはよくわからない。

村上春樹の小説に、よく暗くて深い穴、井戸、洞窟が出てくる。深くて暗い穴が好きなんだと思っていた。例えば『ノルウェイの森』の”草原で草に覆われた深く暗黒の野井戸”がある。私も高い所は嫌いだけど、深い井戸の方が不気味で、逆に好きな気持ちはよくわからない。ここが、もうひとつ村上春樹の謎です。

笑いながら、勉強になるエッセイです。

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