内藤やす子の『六本木ララバイ』とJ.B.ティラーの『奇跡の脳』

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内藤やす子の『六本木ララバイ』

8月27日放送されたNHKの「思い出のメロディー」で、内藤やす子が歌った『六本木ララバイ』を聴いた。「・・・ララバイ ララバイ 瞳を閉じて

東京の夜明けに歌う子守歌….

出演したどの歌手よりも、情感があって、心を揺らす歌だった。
iTune 視聴:六本木ララバイ – 内藤やす子

強い意志と支える人

10年前脳内出血で倒れ、自身が歌手であった記憶さえ失ったほどの後遺症だった。奇跡とも言える復活です。一方、本人そして支える人が諦めずにリハビリの努力をすれば、脳内出血から社会復帰もできるという証明と教訓でもある。内藤やす子の場合は、オーストリア人の夫の信じられないほどの献身的な支えと所属事務所などの理解があった。

一から作り上げた歌だから情感がある

なぜ歌に情感があるのか? リハビリしても脳内出血で壊れた脳細胞が復活しないでしょう。歌を思い出したのではなく、多くは、残った脳が欠片をつなぎ合わせ、新たに作りあげた歌だからではないでしょうか。その歌には、昔のようなつっぱり感は微塵もなく、復帰できた感謝と幸せだけが織り込まれいる。

歌を聴いたあと、前に読んだことがある一冊の本を思い出した。内藤やす子があらためた本の内容を証明してくれた。

『奇跡の脳』:ジル・ボルト・テイラー、竹内薫訳

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37歳で脳卒中、8年後復活した脳神経学者の記録

まず本の冒頭で著者は、脳卒中になった本人、家族にメッセージを発している。

「脳卒中は永遠に回復しない」は本当ではない。

「脳卒中の後、6ヶ月以内にもとに戻らなかったら、永遠に回復しないでしょう!」耳にたこができるほど、お医者さんがこう言するのを聞いてきました。でも、どうか、わたしを信じてください、これは本当ではありません。

わたしは脳卒中の後の8年というもの、自分の脳が学んで機能する能力が格段の進歩をとげたのを実感しました。

ジル・ボルト・テイラーは、脳と神経の研究に携わっていた神経解剖学者でした。

しかし、37歳で脳卒中で倒れました。その後、八年のリハビリで「復活」、2008年にはタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれています。

「世界で初めての、脳卒中の日から回復までの記録」

「脳と神経」の専門家だから書けた、脳卒中になった朝から、8年間のリハビリ、回復復帰までの記録です。脳卒中とはどんなものなのか。どう回復に努力すべきか、また周囲がどのように接し回復の手助けをするべきか、を知ることができます。

リハビリで脳卒中前の脳に戻ったわけではない

左脳の失われた部分が元に戻ったわけではありません。8年間のリハビリは、一から学習したことが多く、失った部分を補完して復帰できた工夫、訓練が述べられています。そして、脳は「つながり方」を変えるという、驚くべき能力を持っていることを知ることになります。

興味深い右脳の旅

左脳側に大量の出血、失われていく左脳の機能の過程で、右脳だけの自分を体験を書いています。

左脳の言語中枢が徐々に静かになるにつれて、わたしは人生から切り離され、神の恵みのような感覚に浸り、心がなごんでいきました。高度な認知能力と過去の人生から切り離されたことによって、意識は悟りの感覚、あるいは融合して「ひとつになる」ところまで高まっていきました。むりやりとはいえ、家路にたどるような感じで、心地よいのです。

著書を通して、脳卒中、リハビリの疑似体験をすることができる。


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