孫の課題図書『チキン!』を読んで

小学生高学年の課題図書:いとうみくの『チキン!』

毎夏休み、孫に読書感想文を書かせることが私の役割になっている。読ませるだけでも大変なのに、原稿用紙3枚の感想文を書かせることは尋常ではありません。

孫が選んだ小学生高学年の課題図書『チキン!』を、まず私が読んでみました。

小学校6年生のクラスが舞台になっています。クラスにはリーダー格の女ボス、乱暴な男子、出しゃばりな男子、弱虫な男子、そして女ボスの線引きで仲間はずれにされて教室の隅でうつむいている女子がいます。いじめなどの不快事も見て見ぬ振りをして過ごす、どこにでもあるクラスなのでしょうか。大人の職場にも通じる人間関係です。

主人公の一人は、何をしてもドジな自分を知っていて、争い事を避け、ちょっとぐらいのことは我慢する男子です。そんなクラスに一学期の始め一人の転校生がやってきます。絶対に曲ったことが嫌いで、誰にでもはっきりものをいう女子です。もう一人の主人公です。

歪んでいながらもバランスしていたクラスが、正義を貫き無理やり矯正しようとする女子の登場で騒がしくなります。そしてぶつかり合いながらもクラスは変わって行きます。

ここで正義というのは、自分の都合の良い薄っぺらな正義論をかざす大人の正義とは違います。どこまでも自分に正直で、将棋の香車のような正義です。

この物語の深いディテールは省略して、結末を引用します。

一学期の終業式の日に、真中凛(主人公の女子)は日色(主人公の男子)にも言わず、突然転校してしまいました。家族と一緒に住むためです。日色のランドセルの中に真中凛からの手紙が入っていました。

ーーー亡くなったお母さんの最後の言葉「自分の目で見て感じたことに正直でいてね」は約束でした。だけど、ここへ来て、日色やクラスのみんなとごちゃごちゃになりながら、正直でいるというのは、自分の思いや考えを押し付けるのではなくて、わかってもらおうとすることではないかなって気がつきました。

そして最後に、日色はチキンじゃないよ、私のヒーローだよと書いてました。

いい物語でした。

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楽天 チキン! (文研出版)2017年課題図書・小学校高学年の部5・6年生



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