大人の英作勉強:井上靖の詩『比良のシャクナゲ』

井上靖の詩『比良のシャクナゲ』で英作勉強


井上靖全詩集 (新潮文庫)

故郷秋田の実家に帰ると兄の蔵書を読むのが好きです。兄は井上靖が好きで、全集、詩集のほとんど揃っています。『井上靖全詩集」を開き、ランダムに何編かの詩を読みました。東京へ帰る東北新幹線「こまち」の中で、もう一度読みたくなってkindle版をダウンロードして読んでいます。井上靖の詩には物語がある。

その中の一編『比良のシャクナゲ』で英作勉強をしています。私の英語力では上手く英語に置き換えることはできませんが、この勉強には他にも良いところがあります。原文を何度も何度も読みます。これ以上の熟読はありません。良い詩ですね。

『比良 の シャクナゲ 』(井上靖全詩集(新潮文庫))

むかし「 写真 画報」 という 雑誌 で〝 比良 の シャクナゲ〟 の 写真 を み た こと が ある。 そこ は はるか 眼下 に 鏡 のような 湖面 の 一部 が 望ま れる 比良山 系 の 頂きで、 あの 香り 高く 白い 高山植物 の 群落 が、その急峻な斜面を美しくおおってい た。
その写真を見た時、 私はいつか自分が、 人の世の生活の疲労と悲しみを リュックいっぱい に 詰め、 まなかいに立つ比良の稜線を仰ぎながら、 湖畔の小さい軽便鉄道にられ、 この美しい山巓 の 一角 に 辿り つく 日 が あるであろうことを、 ひそかに心に期して 疑わなかっ た。 絶望と孤独の日、 必ずや自分はこの山に登るであろうと――。

それから おそらく 十年 に なる だろ う が、 私はいまだに 比良 の シャクナゲ を知ら ない。 忘れ てい たわけでは ない。
年々歳々、 その 高い 峰 の 白い 花 を 瞼 に 描く 機会 は 私 に 多く なっ て いる。 ただ あの 比良 の 峰 の 頂き、 香り 高い 花 の 群落 の もと で、 星 に 顔 を 向け て 眠る 己 が 睡り を 想う と、 その 時 の 自分 の 姿 の 持つ、 幸 とか 不幸 とか に 無縁 な、 ひたすら なる 悲しみ の よう な もの に 触れる と、 なぜ か、 下界 の いかなる 絶望 も、 いかなる 孤独 も、 なお 猥雑 な くだら ぬ もの に 思え て くる ので あっ た。



私の英作

I have once looked at a picture of “Hira’s rhododendron” in the magazine named “Photo Journal”.
It was the top of the Hira Mountain Range, far away from where we can overlook a part of the surface of the lake as smooth as a mirror. A colony of that white fragrant alpine flora beautifully covered  the steep hillside.
When I looked at the picture, I imagined myself of someday, packing full of weariness and sorrow of the world in a backpack, looking up the Hira mountain ridge opening out before me, going along the lake on a jolting small train, and standing on one corner of this beautiful mountain top. When I would be desperate and lonesome, I thought, I would certainly come to climb the top of the mountain.

However, ten years later since then, I have not yet seen Hira’s rhododendron. It is not to say that I have forgotten it. Year by year, the white flowers on that high mountain is getting to appear more frequently in my memory; however, when I imagine my own picture of sleeping, looking up to the stars inside a colony of that white fragrant alpine flora of the mountain, and touching a something like unchanging sorrow which is irrelevant to my own happiness and unhappiness, I come to think that all of despair and loneliness of the outside world look like slummy and ridiculous matters.

勉強のための英作文です。間違いは大目に見てください。



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