大人の英作勉強:西加奈子の『窓の魚』

西加奈子の『窓の魚』で英作勉強

西加奈子の『窓の魚』

 丸善のOazoで、読んだことのない作家の小説を読もうと思って選んだのが西加奈子の『窓の魚』です。五感が非常に鋭く、そしてその感覚を文章にする天才的な作家だと感じながら読みました。
 物語は二組の若いカップルが山里の温泉宿に着いたところから始まります。あやうい関係にある四人が、清いが怪しげな雰囲気の旅館で過ごす一夜の物語で、各々が秘密にしていた暗い影が浮き出て来ます。

原文(冒頭)

バスを降りた途端、細い風が、耳の付け根を怖がるように撫でていった。あまりにもささやかで、頼りない。始まったばかりの小さな川から吹いてくるからだろうか。川は山の緑を映してゆらゆら細く、若い女の静脈のように見える。紅葉にはまだ早かったが、この褪せた緑の方が、私は絢爛な紅葉よりも、きっと好きだ。目に乱暴に飛び込んでくるののではなく、目をつむった後にじわっと思い出すような、深い緑である。
「空気が違うなぁ!」
私の隣で、アキオが目を細め、そう言う。

私の翻訳

Just as I got off the bus, a gentle breeze caressed the roots of my hair. It felt unassuming and delicate. Perhaps it was blowing from the narrow source of the river? The river was narrow and reflected the green curves of the mountains like the veins of a young woman. It was still too early for the foliage season, but I preferred the faded green to the gorgeous colors of autumn leaves. It wasn’t a color that invaded the eyes, but a deep green that slowly sprang to life after closing them.
“The air feels so different!” Akio exclaimed with narrowed eyes beside me.

英語の勉強のための翻訳です。間違いは大目に見てください。

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