『だれでも書ける最高の読書感想文』:齋藤孝著
「読書感想文」、ほとんどの人は苦手でしょう。しかし学生は苦手とは言ってられません。嫌でも夏休みの宿題の読書感想文は書き上げなければなりません。
中学一年の孫がやっと課題図書を読み終えて、読書感想文を書き始めました。
私は齋藤孝の『誰でも書ける最高の読書感想文』を読んでいます。おすすめです。感想文を書く前に読んでみてください。
本の冒頭で齋藤孝は、
感想文を書くことを楽しみ、イケてる感想文を書くためには、受け身の気持ちでしぶしぶやってはダメ。読書感想文に臨む気持ちをまず切り替えてください。「これはミッションだ!」と思ってしまうこと。》と言っています。
確かに夏休みの宿題の読書感想文は「ミッション」ですね。
齋藤孝の本です。精神論を述べているわけではありません。読書感想文を(インパクトのある最初の一行から着地点まで)書く方法を、簡易な文、目に飛び込む編集、巧みな引用で明解に説明しています。
みんなよく「何を書いたらいいかわからない」と言いますが、本を読んで、感じることが何もない、何も思わない、なんていう人はいません。みんな必ず「何か」を感じています。だけど、その何かというものがもやもやっとしていて、うまく言葉として表現できないんだね。
そうです。感じています。しかしどこからどう書き始めていいかわかりません。
この本は、読書感想文が書けて提出できるだけでなく、本のタイトルの通り『最高の読書感想文』で賞をもらえる書き方を伝授しています。
私が三色ボールペンで印をつけた一部です。(具体的には本書をお読みください。引用を交えてわかりやすく説明しています。)
《「グッとくるいい言葉」をさがす。 「グッときたところ」から、とくにいいと思ったところを三つにしぼりこむ。つまり、ベスト3を決める。》
《まず「書きたいことメモ」をつくろう その中でいちばん伝えたいことは何かを考える。》
《最初の一文はインパクトが大事です。》
《人間は、予想を超えた意外性のある内容のほうを、よりおもしろいと思うんです。これは小説に限らなくて、感想文も同じことです。》
《淡々と書くより、ちょっとオーバーなくらいに感情表現をしたほうが文章はいきいきしてくる。》
《「自分だったら、こういう場合どうするだろう?」 その「自分だったら」という思いを書けば、だれとも似てない感想文になる。きみだから書けたものになる。 》
《登場人物の「フツウじゃなさ」を受け入れる。それが理解をほり下げるコツだ。》
《着地点を決めておく。》
私が齋藤孝の本で好きなところは引用です。本書でも読んでみたいな思う書籍が多く引用、紹介されています。