『新・戦争論』:池上彰・佐藤優
僕らのインテリジェンスの磨き方
「イスンラム国」….私は不幸な結果に怒りを覚え、感情的なナショナリズムが心の底から、ブツブツと湧き出てきてるような気持ちです。
『新・戦争論」は、ナショナリズムを高揚させて戦争しようといった本ではありません。本の最後に池上彰と佐藤優がこのように言っていました。
佐藤:「嫌な時代」になってきたのですよ。これから世界を生き抜くために、個人としては、嫌な時代を嫌な時代と認識できる耐性を身につける必要がある。そのために、通時性においては、歴史を知り、共時性ひおいては、国際情勢を知ること。知識において代理経験をして、嫌な時代に嫌なことがたくさんある、というのをよく知っておくことです。
池上:歴史を改めて勉強することが必要ですね。学生時代は、歴史を何のために勉強しているのかまったく理解できなかっったし、全然おもしろくなかった。今になって、歴史を読むと「ああ、歴史は繰り返す」と思います。その通りには繰り返さいけど、何か同じようなことがことが起こる。マルクスの有名な言葉がありますね。
知識、情報、分析の巨人、池上彰と佐藤優が世界の情勢を歴史、民族、宗教、政治の視点から論理的に、まさにいま世界で、日本が直面している問題、紛争、戦争の真実と予測を対話形式で語っています。テレビのニュースで時事の表面しか見てない私には考えも及ばないハイレベルな対話です。
この本の副題は「僕らのインテリジェンスの磨き方」です。二人は対話を通して、歴史、民族、宗教の知識が不可欠であることを訴えており、二人の情報術を『池上・佐藤流情報術五カ条』紹介しています。
本の大目次
『日本は世界とズレている』
『地球は危険に満ちている』
『まず民族と宗教を勉強しよう』
『歴史を読み解く欧州の闇』
『「イスラム国」で中東大混乱』
『日本人が気づかない朝鮮問題』
『中国から尖閣を守る方法』
『弱いオバマと分裂するアメリカ』
『池上・佐藤流情報術五カ条』
『なぜ戦争論が必要か』