勉強になった!中学生の読書感想文課題図書『星の旅人』を読んで

『星の旅人』:小前亮著

中学一年生の孫の読書感想文の課題図書『星の旅人』を読んでいる。佐原の商人、名主だった伊能忠敬が家督を長男に譲り、幕府の天文方に弟子入りてしてから初めての測量の旅を書いた物語です。

奥州街道を歩き蝦夷(北海道)までの距離を測定、その後蝦夷地を測量することを目的とした旅です。この時の測量が幕府に認められて、その後日本列島を測量する大事業となり、伊能図(大日本沿海輿地全図)を完成させました。その地図は、「NASAの人工衛星ランドサットから撮影した日本列島と重ねたとき」、ほとんど重なり合うほどの正確さでした。

この物語で勉強になるのは、当時(伊能忠敬)の測量法と、伊能忠敬の学問を追求する研究者としての姿勢です。それにしても、今で言う定年退職後の第二の人生を天文と測量にささげて成し遂げた大事業ですから、頭が下がります。

孫の理解度を確かめるために質問を準備

本を読んだ孫の理解の確認と、そして感想文を書けるように、孫に質問を準備している。こんなかから、三つくらい要点を絞れば感想文は書けるでしょう。
例えば、こんな質問です。
1) 伊能忠敬は天文、測量を始める前は、どこに住んで、何をしていた?
2) この時の江戸幕府に将軍は? いまから何年前?
3) 伊能忠敬が弟子入りした師匠の名前と役職は?
4) 蝦夷とは、今のどこ?
5) 測量の旅の目的は二つある。何と何?
6) 緯度とは、軽度とは、子午線とは?
7) この旅に連れていてくれと願い出た12歳の少年平次は実在した人ですか?\
8) なぜ平次は蝦夷に行きたかったのか?
9) 平次はどんな少年?賢い?
10) 距離はどんな方法で測った?
11) 道が曲がる所で何を測定した?
12)上り坂、下り坂で何を測定した、それは何故?
13)測量する誤差を修正するためにどんなことをした?
14)何故北極星の高度を測定したの?
15) 天動説、地動説とは?
16) 平次は伊能忠敬にきつくしかられた、何をしたから?
17) 忠敬が平次と星を見ながら言った言葉は?
18) 蝦夷地に住んでいた民族は?
19) 間宮林蔵は、何をした人?
20) 一緒に行った伊能忠敬の次男秀蔵はどんな人?

後半は、蝦夷の地で測量中に崖から落ちて死んだとされていた平次の父がロシア船に助けられて生きているらしい。父がアイヌにたくした短い言葉を推理、解読して、父が残した手紙を探しあてるという、推理ストーリーになっている。

星の旅人
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