大人の英作勉強:桜庭一樹の『私の男』

大人の英作勉強:桜庭一樹の『私の男』

桜庭一樹の『私の男』は2007年下期の直木賞受賞作品で、二階堂ふみと浅野忠信の主演の映画も話題になりました。最後まで、反社会的、不道徳なタブーな関係を貫くこの小説が好きです。

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冒頭、最初のパラグラムで英作文学習です。難しい。でも辞書を引きまくって、何がなんでも英文にする。集中できる時間です。

原文 『私の男』の冒頭

 私の男は,盗んだ傘をゆっくり広げながら、こちらに歩いてきた。日暮れよりすこしはやく夜が降りてきた、午後六時過ぎの銀座、並木通り。
 彼のふるびた革靴が、アスファルトを輝かせる水たまりを踏み荒らし、ためらいなく濡れながら近づいてくる。店先のウィンドウにくっついて雨宿りしていたわたしに、盗んだ傘を差し出した。
 傘盗人なのに、落ちぶれた貴族のようにどこか優雅だった。これは、いっそうつくしい、と言い切ってもよい姿のようにわたしは思った。

私の翻訳(英作学習です)

 My man leisurely opens an umbrella he stole and walks towards me on Ginza Namiki Street after six in the evening. Night has fallen sometime before sunset.
 His old leather shoes trample through puddles reflecting on the asphalt without hesitation as he approaches me. I stand close to a shop window to shelter from the rain, and he hands me the stolen umbrella.
 He is just an umbrella thief, but there is something graceful about him, like a ruined nobleman. I believe I can assert that his appearance is rather beautiful.

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